この記事で紹介する空売りの情報は、初心者さん向けにかなりざっくりとした説明にしています。
実際には、逆日歩や制度信用売り/一般信用売りなどまだまだ細かいルールがたくさんあるので、この記事を読んだだけで空売りを始めるのはNG!
必ず、他の空売りに関する情報でよく学んでからチャレンジしてくださいね!
- 空売りって何?
- 空売りのメリットは?
- 空売りの方法は?
株式投資をしていると、たま~に名前を聞く「空売り(からうり)」。
なんとなく難しそうで危なそうだし、メリットもよくわからないから自分には関係ないなー、なんて、思っていませんか?
実は、空売りをマスターすることで大きなメリットが2つあります。
- 下落相場でも利益が出せる
- 株式投資の損失リスクを抑えられる
調子に乗ると失敗しやすいけど、仕組みを知っておいて損はないよ!
まずは空売りがどんなものか知ってみて!
というわけで、この記事では「空売り」について紹介していきます。
空売り(からうり)のメリットは?
まずは空売りのやり方ではなく、メリットから説明していきます。
というのも、なぜ空売りを使うのかがわかっている方が、空売りの仕組みが理解しやすいから。
空売りは下落相場でも利益が出せる
通常、株式投資は、安い価格で買って高値で売ることで差額の利益を出しますよね。
だから下落相場の時は、底値になるまで待ってから購入して、そのあと株価が回復するのを待ってやっと利益が出る。
でも株価が下がってたらどうしようもないじゃん!
そこで使うのが空売り。
空売りを使うことで、株価が下がっていることを利用して、利益を出すことをができます。
というのも空売りは、先に高い価格で株を売って、株価が安くなったら買い戻すという方法だから。
そんなことできるの?と思われるかもしれませんが、できるんです。
詳しい仕組みは後程解説します!
株式投資の損失リスクを抑えられる
少し上級者向けのテクニックですが、現物と空売りを組み合わせることで、株式投資の損失リスクを抑えることができます。
※よくわからなかったら読み飛ばしてOK!
株を買う時に、一緒に同じ価格で空売りもしておく。
こうすることで、万が一株を買った後に株価が下がってしまっても、空売り分で補填ができます。
一方で、株価が上昇しても空売りでリスクヘッジしていた分は損失になるので、本来より利益が少なくなってしまいます。
つまり、現物の買いと一緒に空売りをしておくことで、利益が少し減る代わりに、価格がどう動いても利益を取っていくことができるんです。
空売りとは?結局なんなの?
空売りとは、価値の高いものを持っていない状態でも、高い価格で先に売って、安い価格で買い戻すトレード方法。
先に売るためのものを持っていないので、売るもの(売る株)を証券会社から借ります。
借りた株は一旦売って、好きなタイミングで買い戻します。
買い戻したときに手に入った株は、証券会社に返します。
そうすると、売った価格から買い戻した価格を引いた金額が、利益になるんです。
だけど、売った時より価格が上がることももちろんある。
その場合は損をするよ!
空売りを身近な例に例えてみましょう。
今回例えるのは、コロナで需要が高まりまくっている「マスク」です。
※ここからはたとえ話です。実際にはマスク転売はしないでくださいね!
あなたは、コロナでマスクの需要が高まっていて、転売すると高く売れることを知りました。
「これを使って儲けよう!」
しかし、マスクを持っていません。
そんな時に、友達がマスクを持っているという情報を入手!
あなたは友達に「手に入ったら返すから、マスクをください!」とお願いします。
友達が恵んでくれたマスクは、すかさずメルカリへ出品!
1000円で売れたとします。
そしてコロナ騒動が落ち着き、マスクの在庫が復活し始めたころ、ドラッグストアで300円のマスクを発見!
あなたはこの300円のマスクを購入し、友達にマスクを返します。
その時に、借りていた手数料として100円も払いました。
そうすると、最終的にあなたの手元に残ったのは600円。
メルカリ売上1,000円
-ドラッグストアのマスク300円
-友達への手数料100円
=600円
これが利益になります。
空売り(からうり)のやり方
空売りの仕組みがわかったところで、実際にどうやって空売りをするのかを紹介していきます。
ちなみに、この記事で紹介する空売りの情報は、初心者さん向けにかなりざっくりとした説明にしています。
実際には、逆日歩や制度信用売り/一般信用売りなどまだまだ細かいルールがたくさんあるので、この記事を読んだだけで空売りを始めるのは危険!
信用口座を用意しよう
空売りをするためには「信用口座」が必要になります。
信用口座とは、信用取引を行うための口座。
信用取引とは、保証金を払うことで株をレンタルして売買できる取引のことです。
空売りは株をレンタルして行う取引なので、信用口座の開設が必要です。
信用口座を開設するためには、証券会社の「総合口座」が必要。
楽天証券やSBI証券で口座を作る、というのは総合口座を作ること。
この総合口座の下に、目的別の口座があります。
目的別口座は、総合口座を申し込んだだけでは開設されません。
別途申し込む必要があります。
よく読んでみると、「NISA口座も同時に開設しますか?」と聞かれているよ!
じゃあ今回は、信用口座を作る必要があるわけだ!
すでにSBI証券や楽天証券の口座を持っている方は、簡単に信用口座の開設ができます。
1~2営業日で取引できるようになるはず。
まだ証券口座を持っていない方は、まずは総合口座の解説から!
信用売りで注文しよう
空売りをするときは、「信用売り」という注文方法を使います。
指値/成行や株数など基本的な注文方法は、現物と同じ。
違うのは、今株を持っていなくても売りから入れるということです。
信用返済(買い)を注文しよう
無事信用売りの注文が通ったら、次は買い戻すための注文をします。
これを信用返済(買い)と言います。
信用取引は、持っていないものを証券会社から借りて行う取引。
そのため、必ず返すための注文が必要になります。
これが信用返済です。
一方、現物の場合は株を買うと株券は自分の所有物になります。
だからずっと持ち続けていてもいいし、売ってもOK。
なお、信用返済にも買いと売りがあります。
今回は空売りの説明で先に売りから入っているので、信用返済(買い)をすることになります。
信用返済(買い)の注文が約定したタイミングで、空売りは完了。
信用売りの価格-信用返済(買い)の価格が利益となります。
※プラス手数料もかかるのを忘れずに!
空売りのデメリットは?
空売りは損失の上限がない
空売りで1番怖いのは、損失の上限がないこと。
通常の現物の株取引だと、購入した株券の価値がなくなり=0円になるのが、最大の損失。
50万円で株を買ったとしたら、損失は最大で50万円。
損失が60万円、70万円になることはありません。
しかし、空売りは違います。
空売りは売りからスタートするので、損失の上限がないんです。
空売りで損をするときは、株価がどんどん上昇していったとき。
つまり、株価の上昇は上限がないので、無限に損失が膨らんでいってしまうんです。
株の中には、数十倍、数百倍に値上がりするものもあります。
運悪くそういった銘柄を空売りしてしまったときの損失は、計り知れません…
予想外の手数料がかかることがある
空売りでは、現物取引にはない手数料が発生します。
- 信用取引貸株料(株のレンタル料)
- 管理費
- 逆日歩
このうち、逆日歩が要注意!
逆日歩の説明は難しいので割愛しますが、もし逆日歩が発生すると、1日あたり100~2000円程度の手数料が発生します。
まとめ
空売りは便利です。
でも、調子に乗っているとあっという間に大損します。
- 空売りとは、証券会社から株を借りて売りから始めるトレード方法
- 先に売った額-買い戻した額が利益になる
- 株を借りているので、必ず買い戻さないといけない
- 空売りの損失は上限がない
- 逆日歩など予想外の高額な手数料が発生する可能性がある
空売りにチャレンジしたい方も、まずは普通の株式取引から始めたい方も!
最初にすべきは証券会社の口座開設です。
SBI証券は日本株だけでなく米国株への投資も考えた時に、他の証券会社より初心者さんにとってメリットが大きい証券会社!
投資信託用に楽天証券を持っていても、別途株式投資用にSBI証券も持っておくのがオススメです。
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